JTBグループ 2022年3月期 第2四半期 連結決算概要

2021/11/19

株式会社JTB

株式会社JTB(代表取締役 社長執行役員 山北栄二郎)は、20223月期 第2四半期の連結決算を取りまとめました。

 

1.JTBグループ20223月期 第2四半期連結決算について

(1)全体概要

 当中間期における旅行市場を取り巻く環境は、その大半が緊急事態宣言等の発令期間となり、移動や外出の自粛等でゴールデンウィーク期間や夏休み期間の最繁忙期の旅行に大きく影響したため厳しい状況となりました。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会は原則無観客開催となったことで、公式観戦ツアーも中止となり、期待された旅行需要の回復までには至りませんでした。また出入国制限や渡航制限も継続され、海外旅行需要や訪日外国人需要は消失したままです。

 当社グループは、このような中、20207月に策定した中期経営計画『「新」交流創造ビジョン』に則り、お客様の課題解決に繋がるソリューションの強化を進めてまいりました。特に旅行需要が低調に推移する中、グループ全体で経営資源を有効活用し、ハイブリッドMICEなどのオンラインサービスや、地域や企業の課題解決に取り組むことで、旅行外需要を獲得することができました。また、経費構造改革を着実に進めるとともに、財務基盤の健全化に向けた資本増強や資産売却等の様々な対策を講じてまいりました。これらの結果、国内旅行やイベント需要が低調に推移した一方、旅行外需要の拡大により当中間期の連結決算は、売上高1,798億円(前期比138.5%)、営業損失331億円、経常損失260億円となりました。また所有不動産の売却などによる特別利益の計上により、当期純利益は67億円の黒字となりました。

 当社グループの概況は次の通りです。

 

2021年上期

前期比

2020年上期

売上高

1,798億円

138.5%

1,298億円

営業損失

331億円

46.5%)

 711億円

経常損失

260億円

44.9%)

 580億円

当期純利益

67億円

▲→+

(当期純損失) 782億円


 ※部門別概況 (金額はすべて売上高)

 

2021年上期

前期比

2020年上期

国内旅行

571億円

143.0%

399億円

海外旅行

10億円

4.7%

219億円

訪日旅行

277億円

994.4%

28億円

グローバル旅行

8億円

7.6%

109億円

旅行外

931億円

171.5%

543億円

*グローバル旅行:日本以外の第三国間における旅行事業
*旅行外:ソリューション事業、商事・出版事業等



連結対象会社数

国内29社、海外98社、持分法適用会社21社  計148

20213月末より9社減)

従業員数

20,618名(20209月末より5,613名減)


(2)主な事業別の概況

 当社グループは2020年7月に策定した中期経営計画『「新」交流創造ビジョン』に基づき、20214月より新体制を発足しております。


①ツーリズム事業

ツーリズム事業では、お客様の実感価値を高めるために、商品・ソリューション改革、サービス改革の実行に着手しました。商品・ソリューション改革では、グループ一体となってデジタルを起点としたソリューションビジネスの構築を進め、個人のお客様に対しては、JTBダイナミックパッケージのシステムを活用し、宿泊施設の公式ホームページ等でJR券・航空券付きの商品を販売できる仕組みづくりも進めました。また法人のお客様に対しては、アドベンチャーツーリズムの体験プログラム開発やワーケーションを促進するための環境を整える取り組み、デジタルコンテンツを活用した教育旅行プログラムの開発などを進めています。サービス改革では、日常を起点とした体験価値(CX)を高めていただくために、チャネルに関わらずお客様一人ひとりのご意向に合った情報提供や商品提案ができる一連のプラットフォームの構築を行っています。また、リテール店舗の店舗形態と役割の明確化も進めています。今後はご希望の旅行先の店舗でもオンラインによる旅行相談・申し込みを行えるようにすることで、お客様が求める情報やサービスを、今まで以上に的確に提供できるよう利便性を高めてまいります。

 

②エリアソリューション事業

エリアソリューション事業は、観光地整備・運営支援事業、観光地デジタル化支援事業、旅ナカコンテンツ提供事業の3区分に定義し、地域や事業者を取り巻く多様な課題の解決に向けたソリューションの開発に取り組みました。
観光地整備・運営支援事業の1つである、ふるさと納税事業では、個人版ふるさと納税の契約自治体数拡大と寄付額増加に向けた営業体制の構築に取り組み、その一環として鹿児島県大崎町と新潟県南魚沼市にサテライトオフィスを設置しました。 また返礼品として、寄付先を訪れることができるJTB旅行クーポンが支持され、寄付額は前年実績を大きく上回りました。 観光地デジタル化支援事業の1つである、「JTB MaaS API Gateway※1では、追加機能の開発を進めるとともに、実証事業の獲得に取り組みました。「やまなし観光MaaS」、国内初の環境配慮型・観光MaaSNIKKO MaaS」、観光庁の「既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業」など、複数地域での採択が進み、次年度からの稼働開始を想定した実証実験を進めてまいります。

  

③ビジネスソリューション事業

ビジネスソリューション事業では、ABMAccount Based Marketing)戦略※2に基づき顧客企業との関係性を深め、企業が抱える経営課題解決に向けて、主としてコミュニケーション領域でのソリューションを強化しています。その結果、旅行需要の回復が遅れる中でも、オンラインサービスや人事総務系領域の取り扱いが拡大しています。一例として、お客様向けサービスの強化を目指し、デジタルソリューションの強みを有する株式会社ベネフィット・ワンと事業提携を行いました。併せて、「産・官・学」の顧客毎へのコミュニケーション強化を目的としたデジタルマーケティング施策(メルマガ・法人向けサイト・イベントセミナー・インサイドセールスなど)を実施し、情報発信やコンテンツの質と量を常時改善することで、対面営業が困難な状況においてもお客様との効果的な関係性を構築しました。 

   

④グローバル領域

グローバルDMC事業では、デジタルプラットフォームを提供するイベント制作会社と協業したバーチャルアクティビティーの提供や、欧州在住のお客様が参加する着地型商品「ランドクルーズ」の模様を、日本のお客様にオンラインツアーとして放映し、渡航回復後に向けた潜在顧客の開拓に努めました。 

グローバルMICE事業では、日本と海外各地をライブブロードキャスト3方式で中継するなど新たなサービス提供により取り扱いを拡大しました。また、ビジネストラベル事業においては、デジタル化を一層進めることにより出張管理の利便性を高め、Webinarを中心にプロモーションを行い、グローバルTMC4としてのブランディング向上にも努めました。

 

 

*1.  自治体、DMO、都市開発に関わる民間企業や交通事業者等が、地域を訪れる世界からの旅行者や地域住民に対して地域の魅力あるアクティビティ、
拝観・入場、共通周遊券や企画乗車券等を一元的に検索・予約・決済・認証ができ、得られたデータをマーケティングに利活用できる ソフトウェア提供
型サービス
*2. データに基づいた、顧客(アカウント)を明確にし、マーケティングと営業の連携により戦略的、組織的にアプローチをしていく戦略
*3. 撮影中の動画をSNSWeb上でリアルタイムに配信することができる機能。配信中に視聴者数、ユーザー名、コメントをリアルタイムでチェックする
ことが可能
*4.Travel Management Companiesの略。出張者を満足させる体験を実現し、統合された多くのテクノロジーを活用しながら複雑な出張管理の舵取りを
すると同時に、支出の無駄を排除しコスト管理とリスク管理を支援し、プログラム全体の包括的なサポートを提供する企業

  


2.2021年度の通期見通し

 2021年度通期見通しは黒字を見込んでいます。
現在、日本国内ではワクチン接種が進み、3回目の接種も予定される中、新規感染者数も減少しています。また、緊急事態宣言の解除により10月以降の国内旅行については、人流が近隣から地域をまたぐ旅行へと徐々に広がってきており、確実に回復に向かっています。海外旅行については、各国の出入国規制や、日本帰国時の自主隔離・公共交通機関不使用などの行動制限が早期に緩和される可能性が低いことから、今年度は本格的な回復まで至らないと想定しています。

 JTBグループは、旅行外事業である課題解決型ソリューション事業や観光需要喚起策に伴う国内旅行需要の着実な取り込みを図るとともに、構造改革による経費の圧縮を継続し最終利益の黒字化に取り組んでまいります。

 

 

一日も早く世界中の人々が笑顔で安心・安全な交流を楽しむことができるよう、持続可能な社会の実現を担う企業として、これからも新たな交流を創造し続けてまいります。



■報道関係の方からのお問合せ先
JTB広報室 TEL:03-5796-5833
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