JTBグループ 2020年4月~9月期 連結決算概要

2020/11/20

株式会社JTB

 株式会社JTB(代表取締役 社長執行役員 山北栄二郎)は20204月~9月期の連結決算を取りまとめました。

  

1.JTBグループ4月~9月期連結決算について

(1)全体概要

 当中間期における日本経済は、今年1月末から世界に拡大した新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受け、経済活動は著しく停滞しました。特に観光関連産業の影響は今もなお深刻で、海外各国の厳しい出入国制限や渡航制限などの措置によりインバウンドや海外旅行は大きく減退したままです。一方国内の旅行については、6月に県境を越える移動が可能になったものの、新型コロナウイルスの収束が見通せず、回復は遅れています。このような状況の中、各種イベントの中止や延期に加え、春の大型連休の外出自粛要請や、8月の夏休み期間の感染再拡大により年間で最も高い旅行需要の機会を逸することとなりました。

 当社は、類例のない経営環境の悪化を最小限に抑えるため、グループ全社の徹底的な緊急コスト削減策を実施し、経費全体の圧縮を行いましたが、2020年度中間期連結決算は、売上高1,298億円(前期比18.9%)、営業損失711億円、経常損失580億円と大幅な減収減益となりました。

 当社グループの概況は次の通りです。

(2)主な事業別の概況

・個人事業

個人事業においては、緊急事態宣言の発出に伴い、店舗の一時的な休業や営業時間の短縮を迫られ、ゴールデンウィークや夏休みといった繁忙期を含む需要が消失しました。GoToトラベルキャンペーン等の需要喚起策により10月以降の需要は回復基調にあるものの、9月期までは大幅な減収となりました。そのような環境下、お客様の購買行動の急激な変化に対応するためのオンライン接客や、JTBダイナミックパッケージ「My STYLE」の展開などの商品改革を進めるとともに、オンライン、オフライン問わず、お客様にとってより利便性の高い接点の構築を進めています。

  

・法人事業

 法人事業については、修学旅行を含む旅行やMICE関連需要の延期・中止が続き、極めて厳しい結果となりました。しかしながら、コロナ禍の市場変化に対応した商品やサービスの開発を進め、地域の事業パートナーと連携した「ワーケーション商品」や「VR修学旅行360」等を提供しました。また、ミーティングや展示会についてはリアルとオンラインのハイブリッド型の運営や主催に取り組みました。企業版のふるさと納税サイト「ふるさとコネクト」の開設や、セールスフォースドットコム社と連携による地域のデジタルトランスフォーメーション化の事業にも参入しました。

  

・グローバル事業

 グローバル事業においては、世界各国が相互に渡航者の出入国を制限したことで、特にグループ旅行やMICE市場、ビジネストラベル市場を中心に、極めて厳しい市場環境に直面することになりました。速やかにコスト削減を実施し、リソースのさらなる最適化、事業内容の採算性の見直し等に取り組んだものの、旅行者数の大幅減をカバーするには至りませんでした。将来の需要回復に向けた動きとして、海外各地でのオンラインツアー実施や現地法人を対象としたリアルとオンラインを複合的に活用したハイブリッド型MICEの導入による新しい需要獲得に取り組むとともに、「世界の街歩き by JTB」と題して、現在の海外各地のリアルな情報をSNSで発信する試みをスタートしました。

  

  

2.ウィズ/アフターコロナを見据えた当社の目指す未来像への変革

(1)中期経営計画 「新」交流創造ビジョンについて

 国内旅行の回復は徐々にみられる一方で、新型コロナの感染拡大状況は予断を許さず、また海外への渡航制限の全面解除までには一定の期間を要すると想定されます。 一方で今回のコロナ禍で人々のライフスタイルや価値観は大きく変化しました。デジタル化が急速に進み、働き方や旅行の在り方にも今後さらに大きな影響が広がると考えられます。当社はこの環境を踏まえ、中期経営計画「新」交流創造ビジョンを策定し、「経費構造改革期」「回復~成長期」「成長~飛躍期」のフェーズに分け、構造改革に着手しております。

 

(2)構造改革の方向性

 ①経費構造改革

 早期に営業利益を黒字化するため、すでに一部取り組んでいる経費構造改革を継続実施します。具体的には、次の通りです。1.国内グループ会社数の削減、2.海外グループ会社の拠点数削減、3.間接機能の最適化による組織改革、4.販売拠点の機能改革を含む店舗の統廃合、5.グループ要員数の削減、6.クラウド化・スリム化によるシステム改革、7.テレワーク推進を含むオフィス・働き方改革によるコスト削減。加えて次年度までに限定して一時的な人件費削減を実施します。

  

 ②事業構造改革

 旅行を中心とした既存ビジネスの変革と、生産性向上による利益率の大幅改善を実現するとともに、培ってきたステークホルダーの広がりを活かした新たなビジネスの構築による成長を目指し、当社の事業領域を個人、法人、グローバルの顧客軸から「ツーリズム」「エリアソリューション」「ビジネスソリューション」の3つへ再整理し、事業の構造改革を進めます。

 ツーリズム:

 当社グループの事業基盤。オンライン・オフラインを統合したシームレスな購買体験を実現し、一人ひとりのパーソナルなニーズに応えながら、日常や旅アトを含む一連の旅の体験をデザインする。

 エリアソリューション:

 ツーリズムで培ってきたステークホルダーの皆様(自治体、観光関連業)と共に、そのエリアの魅力向上にコミットし、多くの人流を創出し続ける持続的なビジネスモデルに挑戦する。

 ビジネスソリューション:

 法人のお客様との関係性をこれまで以上に深め、課題の発見段階からニーズに合った多様なソリューションを提供し、その効果検証をするところまで寄り添い続けることで、複雑化する諸課題を共に解決し、お客様の持続的な発展に貢献する。

  

 いずれの事業においてもデジタル基盤の強化を図り、JTBグループの強みである「ヒューマンの力」を発揮し、お客様の高い期待に応えていきます。これら3つの事業戦略を実現し、中長期的に450億円規模の営業利益を安定的に創出する企業グループを目指します。

 

 

“お客様の実感価値”をすべての基準に

 当社は、この新型コロナウイルスによる危機を乗り越えるために、早期に持続的な成長と飛躍を目指し、ニューノーマルの環境に適応した新しいツーリズム像を形成していきます。そのためにお客様に寄り添うこととはどういうことかを改めて問い直し、全ての判断基準を「お客様の実感価値」の追求においていきたいと考えております。グループの総合力を結集し、世界中の人々が笑顔で交流を楽しむことができる持続可能な社会を担う企業として、これからも新たな交流を創造しつづけてまいります。

■報道関係の方からのお問い合わせ先
JTB広報室 03-5796-5833
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