2017年度 連結決算概要

2018/05/25

株式会社JTB

◆ 連結決算概要

旅行事業を取り巻く市場環境は、個人消費において持ち直しの動きが見られ、また企業収益も底堅く推移していることから、景気はゆるやかな回復基調を維持しています。
このような環境のもと、当社グループでは、法人営業が堅調に推移し、グローバル事業では新たにグループに加わった各社が需要を着実に捉えることができましたが、新たなグループ体制構築に向けた経営改革への積極的な先行投資などの結果、増収減益となりました。

当社グループの 2017 年度連結決算概要は、以下のとおりです。

売上高 1兆3,230 億円 ( 前期比  2.0% 増)
営業利益 51 億円 (  同  49.5% 減)
経常利益 94 億円 (  同  27.7% 減)
当期純利益 10 億円 (  同  80.1% 減)

※部門別概況 (金額はすべて売上高)

国内旅行 5,751 億円 ( 実質前期比(※1) 0.7% 減)
海外旅行 4,627 億円 (    同     0.1% 増)
訪日旅行   679 億円 (    同     5.0% 減)
グローバル事業   823 億円 (    同     50.3% 増)

また、当社グループの概況は以下のとおりです。
連結対象会社数:国内 63 社、海外 121 社、持分法適用会社 22 社        計 206 社
        (2017 年 3 月末より 37 社増)
従業員数   :29,153 名(2017 年 3 月末より 2,401 名増)

 

◆ 事業別概況

1.個人事業

国内旅行は、九州エリアに復調の兆しはあったものの、中部以東の東日本地域が伸び悩み、また台風や大雪といった自然災害や天候不順などの影響もあり減収となりました。
海外旅行は、ヨーロッパが回復基調となり、ハワイは好調に推移しました。このような中、「ルック JTB」ヨーロッパ・ハワイ方面のチャーターで約 20 万席の航空座席買取を実施しました。また、法人事業、グローバル事業とも連動した「グローバル・デスティネーション・キャンペーン」の第 1 弾としてシンガポールを選定し、目標を大きく上回る結果を残しました。
新たなブランドとして、FIT 化に対応し、お客様の様々なニーズに応じた旅をアレンジできる自由度の高さがありながらも、「安心・安全」な旅行を提供する、価格変動型商品「ダイナミックJTB」を国内・海外ともに発売を開始しました。

 

2.法人事業

ビジネス需要を着実に捉え、堅調に推移しました。
国内旅行は、熊本地震の影響から需要が回復した九州や、当社グループの国内キャンペーン「日本の旬」の下期方面である北海道が好調に推移しました。
海外旅行は、国際情勢の不安定要素などの懸念材料があったものの、企業の好業績に伴うインセンティブやグローバル化の進行による海外視察等を捉え、増収となりました。
2 月から 3 月に開催された第 23 回オリンピック冬季競技大会(2018/平昌)、平昌 2018 パラリンピック冬季競技大会は、グループ各社の総力を挙げて取組みました。旅行事業においては、オペレーション体制を構築すると共に、個人事業の「ルック JTB」でも商品展開することで、取扱を拡大しました。旅行事業外においても開催地における各種プログラム運営を受託することで大会の成功に尽力しました。来る東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会においても、大会の成功に向け貢献してまいります。
他社との協業の取組みも積極的に進めております。
パナソニック株式会社、ヤマトホールディングス株式会社との協業により訪日外国人旅行者向け手ぶら観光サービス「LUGGAGE-FREE TRAVEL」を開始しました。訪日外国人旅行客の利便性向上だけでなく、観光施設や公共交通機関における手荷物の移動・保管等の課題解決も期待されています。
また、和太鼓エンタテインメント集団「DRUM TAO」と共同でオリジナルエンタテインメントコンテンツ「万華響-MANGEKYO-」を開発しました。2018 年度は 5 月より「第 2 章」として公演を実施します。日本独自の上質なエンタテインメントをお届けすることで、「世界が訪れたくなる日本」を目指す取組みに貢献してまいります。
沖縄では、株式会社北部観光バスと協業で 2018 年より那覇空港~本部町海洋博記念公園間を結ぶ新たな高速路線バス事業を開始しました。沖縄では慢性的な交通渋滞が課題となっており、公共交通機関を活用した新たな観光スタイルの創出を図り、創客につなげるとともに、移動手段 の多様化や快適性の向上を目指します。
今後も、他社への協業やオープンイノベーションを積極的に進め、「顧客課題」「業界課題」「社会課題」の解決に資するソリューションの高度化を図ってまいります。

 

3.グローバル事業
(1)アウトバウンド事業(※2)
BTM(※3)では、法人顧客に提供するソリューション強化を目的に、アメリカで培ったノウハウの他地域への展開や SMM(※4)の積極的な取組みを行いました。急成長するインドネシア市場での事業拡大の加速、インドネシア発の訪日旅行を強化する目的で、PT. Panorama Tours Indonesia 社と資本・業務提携を行いました。また、訪日旅行需要獲得を目指し、セブ島、香港、フィリピンにも新規出店をしました。

(2)インバウンド事業(※5)
世界各地の旅行会社に対し、Global DMC Network(※6)、ホスピタリティ、商品数といった強みの浸透を図りました。さらに、ハワイにおいて、MICE 分野で現地最大手である MC&A 社と、欧州においては、スイスに本社をおく欧州大手ランドオペレーターである Kuoni Global Travel Service 社を新たに加えました。
訪日旅行については、個人旅行客向け商品が好調です。「サンライズツアー」は、各地域における発着商品のラインナップ強化や間際予約への対応などが功を奏し、訪日観光客の地域分散と合わせて販売拡大につながりました。教育旅行分野においても、日本を訪れる海外の学校と日本の学校との交流マッチングの取組みを促進するなど、グループネットワークの強みを活かして、大きく販売拡大することが出来ました。前期の G7 伊勢志摩サミットや第 8 回アジア冬季競技大会
(2017/札幌)など反動で減収となりましたが、グループ全体の訪日外客取扱人数が 409 万人となり過去最高を記録し、訪日外国人需要を着実に捉えております。
また、新たな取組みとして、当社グループである Europa Mundo Vacaciones S.L 社と連携して、シートインコーチ事業(※7)を日本でスタートさせ、目標を上回る大きな成果を得ました。

(3)インハウス事業(※8)
インハウスシェア(※9)の拡大については、グループ事業価値向上を図るために、特定地域の強化、法人事業やメディア事業への利用促進を継続的に行うことでシェアが伸長しました。 日本人旅行者向けの着地型商品 MYBUS は、JTB ホームページにおける商品表示の改善、間際販売への積極的な取組み、コンテンツマーケティングの強化などを通じて、Web 販売の拡大に繋げるとともに、団体旅行向けの販売スキームを刷新し、法人事業での利用促進にも繋がりました。
尚、当社グループの海外の拠点数は、39 カ国、143 都市、509 拠点(2018 年 3 月末)です。

 

4.スポーツビジネス
当社グループは、2016 年に東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会のオフィシャル旅行サービスパートナー契約を締結し、2017 年度は、自社主催で 1000 日前イベントや、パラリンアートアーティストによるコンテストを実施した他、「企業対抗あすチャレ!運動会」や「パラ駅伝 in TOKYO 2018」に協賛するなど、東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会の気運醸成に向けて、幅広く活動を行いました。
日本代表チームへのスポンサードによる支援も積極的に行っております。野球日本代表「侍ジャパン」のオフィシャルパートナー、ソフトボール日本代表のダイヤモンドパートナーのほか、2017 年は、バドミントン日本代表チームのスポンサー契約、ラグビー日本代表のオフィシャルサポーター契約を結びました。ラグビーにおいては、開幕を来年に控えたラグビーワールドカップ2019™日本大会に向けて、スポーツホスピタリティビジネスの展開も開始しております。
今後も、「する・みる・支える」をキーワードに、「JTB スポーツ」ブランドを中心としたスポーツビジネスへの取組みを強化してまいります。

 

◆ 2018 年度通期見通し

2018 年度については、日本人の海外旅行者数の回復傾向、グローバル人流の拡大、訪日外国人旅行者数の続伸、観光立国、地方創生、企業業績の追い風などが継続することが想定されます。このような環境のもと、2018 年度も積極的な投資を継続しながらも、増収・増益を見込んでおります。

2018 年度の業績見通しは以下のとおりです。

2018 年度      売上高 1 兆 3,500 億円 (前期比 2.0%増)
営業利益 90 億円 (    同 75.3%増)
経常利益 100 億円 (    同 6.6%増)
当期純利益 51 億円 (    同 389.0%増)

 

◆ 新グループ経営体制への移行 ~「第三の創業」へ向けて

当社グループは「新たな価値提供に向けた経営改革」を実施するため、2018 年 4 月に新たなグループ経営体制へと移行し、今回の改革の先に目指す姿を、劇的な進化を遂げる意志を込めて「第三の創業」と位置付けました。また、事業ドメインも「交流文化事業」から「交流創造事業~JTB ならではのソリューション(商品・サービス・情報および仕組み)の提供により、地球を舞台にあらゆる交流を創造し、お客様の感動・共感を呼び起こすこと」に変更し、デジタルとヒューマンタッチをかけあわせたソリューションの提供により、お客様の期待を超える価値を生み出し、お客様にとっての成果をお約束することを、当社グループの経営ビジョンとして追求していきます。なお、この経営ビジョンを示すキーワードとして「Beyond Imagination」を掲げ、「JTB “ならでは”の価値」を磨き続けていきます。
そのために、3 つの大きな事業軸において以下のように取組みます。

○個人事業
お客様のニーズを汲み取った商品企画、お客様のご利用状況に応じた、予約制等の新たなサービスを提供する新「JTB ステージ」の導入、接遇の改善、店舗や Web などの販売チャネルの機能強化、外商機能の拡充をして、営業を強化してまいります。

○法人事業
顧客課題解決・業界課題解決・社会課題解決の 3 つの事業機会に対して、旅行事業・コミュニケーション事業・地域交流事業・総務系ソリューション事業を基軸として、法人事業全体の拡大と成長を目指していきます。

○グローバル事業
「発」は日系企業を中心とした B2B ビジネスに焦点を当て、「着」においては特に日本・ハワイ・欧州を最優先地域と位置付け、インバウンドで成り立つビジネスモデルの確立を目指してまいります。

経営改革に必要な投資を継続し、これらの経営戦略、事業戦略の確実な実行により、JTB“ならでは”のソリューションビジネス基盤の完成形を目指してまいります。

2017 年度の決算概要の詳細については、以下の URL からご参照ください。
URL    :  https://www.jtbcorp.jp/jp/company/accounts/

(※1)売上計上区分の変更による影響を除いた場合の数値
(※2)アウトバウンド事業:海外における、現地発のお客様の取扱いのこと
(※3)Business Travel Management の略。企業の業務のなかの、特に出張手配とその周辺業務において最適なソリューション(課題解決策)を提供するもの
(※4)Strategic Meeting Management の略。企業においてミーティング等のコストを正確に計測し、費用対効果を最大化するための計画・運営・管理のためのプロセスを導入する取組み
(※5)インバウンド事業:海外において、主に日本以外からのお客様を現地で受入れる取扱いのこと
(※6)当社グループのサービスや商品を提供するために世界各地に配備する拠点網
(※7)訪日外国人旅行者向けの宿泊付周遊型バスツアーを取扱う事業
(※8)当社グループ内において海外事業会社が国内事業会社の手配を行う事業
(※9)国内事業会社が海外旅行の手配に際して当社グループ内の海外事業会社を利用する比率

<本件のお問い合わせ先>
JTB 広報室 TEL:03-5796-5833
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