2016年度 JTBグループ連結決算概要

2017/05/26

株式会社ジェイティービー

◆連結決算概要

2016 年度の旅行事業を取り巻く市場環境は、訪日旅行において年間訪日外国人旅行者数(2016 年 4 月~2017 年 3 月)が 2,482 万人(前年比 16.2%増 ※1)となりました。また、日本人の海外 旅行者数の回復や、日本企業の業績も引き続き堅調に推移しましたが、一方で、海外でのテロや政 情不安、熊本地震、夏季の天候不順等から、ツーリズム産業には厳しい状況となりました。
このような環境のもと、当社グループでは、訪日旅行が堅調に推移し、法人営業もMICEを中心とした需要を着実に捉えることができましたが、国内・海外の個人旅行で減収となり、堅調なマー ケット状況を業績に反映することができず、減収減益となりました。

当社グループの 2016 年度連結決算概要は、以下のとおりです。

売上高

1 兆 2,965 億円

前期比

3.5%減)

営業利益

102 億円

37.0%減)

経常利益

130 億円

42.0%減)

当期純利益

52 億円

58.4%減)

 

また、当社グループの概況は以下のとおりです。

連結対象会社数:国内 65 社、海外 84 社、持分法適用会社 20 社  計 169 社(2016 年 3 月末より 2 社減)

従業員数:26,752 名(2016 年 3 月末より 106 名増)

 

◆部門別概況:旅行事業

1.国内旅行 売上高:5,791 億円(前期比 4.2%減)

個人事業は、熊本地震や夏季の台風・天候不順の影響、前期好調だった北陸方面の反動等により減収となりました。一方で、北海道新幹線の開業で青函の人流が生まれ、新たな周遊観光の提案が可能となりました。2016 年 9 月から 2017 年 3 月まで、復興の一助となることを目的に「日本の旬 九州」キャンペーン展開や「九州ふっこう割」等の事業を展開し、お客様が九州を訪れていただくためのきっかけづくりに努めました。また、プレミアムフライデーの取組みや、レゴランド®・ジャパンとのオフィシャルマーケティングパートナー契約の締結等、2017 年度の需要獲得に向けた取組みも実施しました。
法人事業は、ビジネス需要を着実に捉えることができ、伊勢志摩サミットにおいては宿泊予約業務の操配及び斡旋を行い成功裡に収めることができました。また、事業領域の拡大と新たな成長機会の創出を目的に、コーポレートベンチャーキャピタルファンド(CVC)に出資しました。
地域交流事業は、観光立国、地方創生の国策と連動し着実に成長を遂げ、日本版 DMO との連携においても当社内サポート体制の強化やソリューション開発等の充実を図りました。他業種との資本・業務提携による取扱商品の拡充や、社会課題の解決を目指した事業モデルの創造等にも着手しました。

 
2.海外旅行 売上高:4,623 億円(前期比 3.8%減)

個人事業は、北米方面が堅調も、国際情勢不安の影響からヨーロッパ方面が減収となりました。このような中、お客様の需要喚起を目的にヨーロッパ方面へのチャーター展開や、ハワイ方面で札幌・成田・関空発着にて年間を通じて大量の座席買取りを積極的に実施しました。また、次年度を見据え、シンガポール政府観光局と単独での協力覚書を締結し、「グローバル・デスティネーションキャンペーン」を展開する等、リアルな旅行会社として付加価値を開発・提案し、需要の創造に取り組みました。
法人事業は、企業のグローバル化の進行によるビジネス需要・インセンティブ需要を着実に捉えました。また、教育旅行では、高まる海外研修や留学需要に対し組織的な営業推進を図りました。加えて、8 月から 9 月に開催されたリオデジャネイロ 2016 オリンピック・パラリンピック競技大会の斡旋にグループ各社の総力を挙げて取り組み、成功裡に収めることができました。来たる東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会においても、大会の成功に向け貢献してまいります。

 
3.訪日旅行 売上高:730 億円(前期比 9.2%増)

当社グループ内での取組み強化を目的に、統括組織として「訪日インバウンドビジネス推進部」を 2016 年 4 月に設置し、グループ全体での営業推進体制を整備しました。
訪日外国人向けパッケージツアー「サンライズツアー」は、前期比 10.3%増(人員)と前期に続き伸ばすことができました。更に、Europamundo と連携し、同社がヨーロッパで展開中のシートインコーチ事業(※2)の日本での導入に向け、2016 年度にトライアル展開を行い、2017 年度からの本格導入につなげました。
訪日外国人旅行者への情報発信と交流を目的とした拠点であり、新たな収益モデル構築への基盤として整備をするべく、日本全国でツーリストインフォメーションセンターの拡充を継続推進しました。前期は、札幌、東京タワー、高山、名古屋大須、関西空港第 2 ターミナル、広島、福岡、沖縄に開設し、合計 16 箇所で営業展開しています。
日本のファンが集うメディアプラットフォーム(※3)を通じた事業開発と既存事業とのシナジー発揮を目的に、株式会社 Fun Japan Communications への出資を実施しました。また、訪日外国人旅行者向け「OMOTENASHI Travel Guide」の発行も拡充しました。

 
4.グローバル事業 売上高:547 億円(前期比 1.6%減)

新たなマーケット開発に向けたこれまでの積極的な投資が、効果として現れ始めた一年でした。

(1)アウトバウンド事業(※4)

MICE 分野においては、企業の会議需要の取り込みやイベントの運営管理等の強化を目的に、 SMM(※5)への対応強化や国際認証資格である CMP(※6)取得支援を行い 6 名が合格しました。訪日レジャー旅行需要の獲得を目的に、アジア・パシフィック地域での新規出店を加速し、25 店舗増となりました。更に、シンガポールやマニラ、バンコク、北京での旅行博にも積極出展 し、訪日プロモーション活動を継続して取り組みました。急成長するインドネシア市場での事業拡大を加速し、インドネシア発の訪日旅行を強化する目的で、PT. Panorama Tours Indonesiaへの出資も実施しました。

(2)インバウンド事業(※7)

スペインの Europamundo は、シートインコーチ事業でスペイン語圏市場に加え英語圏市場へ も営業を拡大し、更に訪日商品の販売展開を新たに開始しました。アジアでは、Tour East グループがグローバルメジャーの OTA(※8)等に向け、着地型商品を提供し成果を上げました。 MC&A の買収では、ハワイでの付加価値の高い MICE・イベント関連サービスが可能となり、日本、アジア及び世界発の個人・法人のお客様に対し、ハワイ全域での幅広いサービスを提供してまいります。


なお、当社グループの海外の拠点数は、37 カ国、106 都市、419 拠点(2017 年 3 月末)となり、海外事業会社全体の売上高は、2,117 億円(前期比 91.2%、※実質 3.1%増(※9))となりました。

 

 

◆部門別概況:スポーツ関連、その他

1.スポーツビジネス

当社グループは、東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会のオフィシャル旅行サービスパートナー契約を締結しました。
協賛事業では、2014 年から野球日本代表「侍ジャパン」のオフィシャルパートナーとなり、2016 年も各世代代表チームの世界大会参加をはじめとする「侍ジャパン」の活動をサポートし、野球と同様に東京 2020 オリンピック競技大会の正式種目に決定しているソフトボール日本代表についても、2015 年よりダイヤモンドパートナーとして協賛しています。
更に当社グループは、公益財団法人日本財団パラリンピックサポートセンターが実施する企業や自治体、大学等の法人を対象にパラスポーツを導入した運動会プログラム「あすチャレ!運動会」に協賛し、プログラム開発に協力しています。今後も「あすチャレ!運動会」の運営や実施をサポートすると共に、パラスポーツの普及活動に貢献し、ユニバーサル社会の実現を目指しています。
新規事業としては、日本国内でスポーツホスピタリティを定着させ新たな市場を開拓していく
ことを目的に、Sports Travel & Hospitality Group が日本国内に設立した「STH Japan 株式会社」へ出資しました。当社グループは、STH Japan を通じ、ラグビーワールドカップ 2019™日本大会においてスポーツホスピタリティの取扱い拡大を目指します。

2.東北絆キャンペーン

2011 年 3 月 11 日の東日本大震災発生以降、当社グループは東北の魅力を伝えるため様々な活動を実施してきました。2016 年 3 月 11 日より、東北 6 県を舞台にした全社での取組み「東北 絆 キャンペーン」を展開し、グループ総合力を活かし、東北の魅力を日本全国、並びに海外に発信し、東北の未来に貢献するべく交流促進に努めました。

 

◆2017 年度の取組みと通期見通し

2017 年度については、観光立国、地方創生の加速、グローバル人流の拡大、訪日外国人旅行者数の続伸、日本人の海外旅行者数の回復、日本企業の堅調な業績推移が想定される一方で、海外でのテロや政情不安、グローバル企業・異業種からツーリズム産業への参入等により、国内外での競合環境が更に厳しくなることが想定されます。
このような環境のもと、当社グループは、以下を重点推進テーマとして取り組んでまいります。


1.訪日:発地国別戦略を策定し、事業の拡大を目指す

2.仕入:販売力の最大化により、バリューチェーン全体での利益の最大化を目指す

3.事業開発:新たな事業を絶え間なく、スピーディーに創出する

 

また、2017 年 3 月 31 日の発表のとおり、当社グループは、お客様ニーズに迅速に対応し得る機動性ある組織を構築し、スピーディーな経営資源の最適配置と意思決定を可能とする経営体制 を実現してまいります。
同時に、ツーリズム業界のリーディングカンパニーとして、「The JTB Way」(※10)に定めた当社グループ経営理念「地球を舞台に、人々の交流を創造し、平和で心豊かな社会の実現に貢献する。」に基づく行動を実践し、ツーリズム産業の発展に寄与してまいります。

 

2017 年度の業績見通しは以下のとおりです。

 2017 年度

売上高

1 兆 3,800 億円

(前期比

 6.4%増)

 

営業利益

90 億円

(前期比

11.5%減)

 

経常利益

100 億円

(前期比

22.9%減)

 

当期純利益

44 億円

(前期比

15.9%減)

 

2016 年度の決算概要の詳細については、以下の URL からご参照ください。

URL:https://www.jtbcorp.jp/jp/company/accounts/

 

(※1)日本政府観光局(JNTO)発表の数値を 2016 年 4 月~2017 年 3 月にて集計。

(※2)訪日外国人旅行者向けの宿泊付周遊型バスツアーを取扱う事業。

(※3)消費者とサイトが双方向でコミュニケーションできる様々な機能を有するメディア。

(※4)アウトバウンド事業:海外における、現地発のお客様の取扱いのこと。

(※5)Strategic Meeting Management の略。企業においてミーティング等のコストを正確に計測し、費用対効果を最大化するための計画・運営・管理のためのプロセスを導入する取り組み。

(※6)Certified Meeting Professional の略。業界標準となる知識と経験を有することが海外でも認められるため、ビジネスパートナーの信頼を獲得する際に役立つ国際認証資格。

(※7)インバウンド事業:海外において、主に日本以外からのお客様を現地で受入れること。

(※8)オンライン・トラベル・エージェントの略。

(※9)前年度からの為替変動要素を考慮すると、2,393 億円となり前期比 3.1%増。

(※10)交流文化事業をドメインとして、「グループ経営理念」「私たちがお客様に約束すること」「私たちが大切にすること」「行動規範」からなるグループのあり方と行動を規定したもの。

 

<本件のお問い合わせ先>
JTB 広報室 TEL:03-5796-5833
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